完結·2024年09月25日 22:01
121,189文字
あらすじ詳細
ダンジョンが世に根付いて数十年。
人類はステータスとスキルを手に入れて、ダンジョンに適応していた。
しかし優秀なスキルが出れば無能なスキルもあり。
ドロップの抽選が+1されるスキルを授かった飯句頼忠は、未来が闇に閉ざされている人生に絶望していた。
一見して優秀そうな能力をしているが、幸運以外の数値が軒並み1。
武器を持って攻撃しようにもダメージを与えられず、相手の攻撃を防ごうにも盾ごと腕を折られる虚弱体質。
ダンジョンシーカーの夢は早くも閉ざされ、高校卒業後は探索者である父の手伝いでもしようかとぼんやり考えていた。
しかしそんな頼忠へ迫る不安の種。
クラスメイトで幼馴染の漆戸慎は、ここ最近何かにつけてよりただに絡んできた。
内心ではハズレスキルを授かった頼忠を馬鹿にしているが、表面上では『幼馴染』であることを強調して何かとダンジョンへと誘い出す。役立たず確定の頼忠を連れていく意味は慎にはないはずなのに。
惨めな思いをさせるつもりだけでよりただに絡んでくる慎の真意とは?
ついには同調圧力に屈する形で誘いに乗り。
そこで頼忠は慎と離れ離れになった。
口だけの女子、要石カガリと二人きり。
口撃力0、防御力0、体力0で幸運だけがやたらとある頼忠の生き残りをかけた戦いが始まるのだった。
一般常識として【+1】は戦えない。戦ったところで敵は倒せない。
とんでもなく泥試合になる上、その上で得られる恩恵はドロップの抽選が+1というものだ。
敵を倒す前に間違いなく死ぬと言う事実だけが、世界最弱のレッテルを貼り続けている。
しかし頼忠は気づいた。
「あれ? これ毒の効果も+1してね?」
幸運の高さが低確率で与える毒を確定で与え、さらにはスリップダメージの判定も+1された。
正攻法をつかんだ頼忠だったが、特定の敵を倒しすぎるという『地雷』を踏み切り、そのランクでは出てこないようなユニークボスを引き当ててしまう。
幸運だけが取り柄の【+1】が果たしてどのような運命を辿るのか? ご一緒に楽しんでみてください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※配信時の民意は最悪です。あらかじめご注意ください。
※主人公の存在だけがコメディで、世界観はダークです。閉じる
新着更新:第25話 後日譚2024年09月25日 22:01