『己の愛と欲のため、二人の女は奪い合う』
『一度侵入すれば、全てを容赦なく破壊する。まるで劇薬のように危険で狂った女達の凄惨な復讐劇』
昭和二十五年、終戦後日本は平和に向けての復興に向かう最中。
当時としては異例の天才女医・火村 秋乃は戦争から帰還した夫・火村 文也と共に東京で医師として多忙な日々を送っていた。
しかし、新婚でありながら互いに医師としての業務に追われ続ける東京の生活に嫌気がさした夫・文也は秋乃に対し、自らの田舎である『輪廻村』へ移り住む事を提案し、移住する事となる。
しかし、村には秋乃の想像を絶する狂気が蔓延していた。
『女性の子宮を苗床にし、生殖機能を破壊する奇病』
『奇病により子宮と生殖機能を失った村の女たち』
『唯一、奇病に感染せず、唯一、子供を産める少女・真里亜』
『その少女を懐妊させる風習・子宝の儀』
全ての狂気が秋乃と真里亜、二人の女を巡り合わせ、そして悲劇は繰り返される。