第十五夜 二章 ENDING

 内部組織犯罪対策課のフロアには静寂が広がっていた。

 元々、JNRに浸食された警察機構を浄化するためのモノだったので白馬和時の行方は不明だが事実上JNRは崩壊したのでその役割を終えたということになる。


 東大路将も天童翼も根津省吾も菱谷由衣もしんみりとフロアを見回した。


 翼は息を吐き出して

「終わったな」

 と言い

「俺はどうなるか分からないけど……東大路は頑張れよ」

 と告げた。


 省吾も頷いて

「うん、俺たちも頑張るからね」

 と告げた。


 菱谷由衣も敬礼して

「皆さん、立場は変わっても同じ警察官です。頑張っていきましょう」

 と告げた。


 そこに桐谷世羅が扉を開けて姿を見せた。相変わらずポケットに手を入れてだるそうに欠伸をして中に入ると

「よし、お前ら」

 と言い

「4月からの合宿の日程とゲームの方法を考えて計画書を出せよ。俺は暫くノンビリお前たちの計画書待ちで身体も心もリフレッシュするからな」

 と椅子にドーンと座って

「あー、何がストップは一回だけだ。その一回を早く出せつーんだよ。多々倉は笑って知らん顔しやがって、くそ」

 と言い呆然と見ている将たちを見ると

「おい、早く計画書を作れ。なにボケッとしているんだ? 早くしろ!」

 と告げた。


 省吾は戸惑いながら

「あの、ここ閉鎖じゃないんですか? JNRは潰れたし」

 と告げた。


 桐谷世羅はにやりと笑って

「警察を浸食しようとする組織はJNRだけじゃねぇ。これからも現れる可能性がある」

 と言いハハッと笑って

「と、鬼竜院闘平くそ警察庁長官はおっしゃられて全ての都道府県警察学校で定期的に行うそうだ」

 と告げた。

「頼むぞ」


 将は翼と省吾と由衣を見て苦笑に似た笑みを浮かべると

「よし、頑張ろう」

 と告げた。


 翼と省吾と由衣も頷き

「ああ」

「はい」

「頑張りましょう!!」

 と告げた。


 外は冬の気配から温かい春へと変わり始めていた。



(あとがき)

 これで一区切りです。二部以降も構想としてありますが、こちらではここまでとなります。

 もし二部以降も気になられる方がいましたら、構想段階なのでまだまだ先になりますが公開はなろうになると思います。

 話としてはここで一旦終わっているのでここまででも問題ないと思います。

 

 あとがきまでお読みいただき、ありがとうございました(*'▽')