「今日は過去のリメイクの日だったな」
長谷川はゲートに荒野原と来ていた。
受付を済ませてプレイルームに居る。
「ああ、俺の暗黒の部分が出てしまう……はぁ、ログイン」
長谷川はここ数日、過去の自分のロールを動画で確認していた。
若々しくイキリチラシいた縁……もとい自分のロールに精神にダメージを受けている。
何時ものポーズも無く、長谷川はログインかるのだった。
「この姿何年ぶりよ……って、待ち合わせ場所に行きましょ」
黒いジャージに鋭い目付き、外見の年齢は14くらいで、それ以外は特に変わってない。
「縁君、こっち」
「おお、スファーリアさんが若い」
スファーリアは外見の年齢が縁と同じくらいで、服装や顔付きは変わってはいなかった。
集合場所にはルルを始め、ゲスト参戦予定の一本槍と様々なキャラクターが居る。
「それは縁君もでしょ、って目付き悪いね」
「この頃は絆いじめる奴はぶっ殺す だったからな~」
「あらあら、早速イチャイチャしてるわね? って本当に目付き悪いわね」
「ドレミドさん、おはようございます」
「おはようございます、今日はギャラリー多いわよ?」
ドレミドが他のプレイヤーのロールを、ライブで見れるモニターを指さした。
縁がその方を見ると、花見でもしているかの様な人だかり。
何人かが縁に気付いて、手を振ったり応援したりしていた。
「モニターに凄い人だかりが、なんで?」
「あなた達の告白シーンを見て感化された結果、いい事があった人達」
「えぇ……んな馬鹿な」
「あれ? 知らなかったの? ちょっとした都市伝説ネットミームよ」
「え?」
「兎君と娘のロールを見ると、素敵な縁結びがあるって」
「んな馬鹿な、日々の積み重ねの結果では?」
「そうだとしても、後押ししたのは事実よ?」
縁は少々納得いかない顔をしていた。
が、スファーリアは当然だとエッヘンと胸を張っている。
そんな2人の元にルルがやってきた。
「あ、ルルさんおはようございます」
「おはようございます」
「縁ちゃん、スファーリアちゃんおはよう、もう皆準備バッチリよ」
「出だしはどうするんです?」
「酒場で働いしてる縁、そこにドレミド達が来て対応する私って流れだけど……貴方達の物語だから好きにしなさい」
「なら出だしはそうして、後は流れにしようか」
「そうしましょ、何時もの裏で参加する人達とやり取りしましょ」
「だな」
縁とスファーリアはメニューを開いて、今回参加するメンバーのチャットに参加した。
「そうそう、終わりは私がここだと思った所でカットって叫ぶわ」
「ルルさんの一声、でも何でですか?」
「集めたメンツが久しぶりのレアスナタで止まらなそうなのよ、それに、ロビーに帰って来たらサイン会が始まるかもね?」
ルルはモニター前のギャラリーを指さした。
今にもお祭り騒ぎをしそうな方々がモニターの前に居る。
「なるほど、それは回避したい」
「ああ後、ドレミドの息子君……キャラクターの名前は一本槍だったかしら?」
「立ち位置はどうなるんです? ゲスト参戦ですけど」
「縁の後輩って立ち位置にしたわ、呼び方はむっちゃんね」
「了解しました」
「それじゃ、早速始めましょう」
ルルは待機している参加者の方を見た。
「いくぞ皆! 準備はいいか!」
「「「「うおおおおお!」」」」
気合の入ったルルの一声に、参加者達は各々声を上げる。
その声を聴いたモニター前に居るギャラリー達は、手を振ったり、声を上げて応援する。
参加者達は歓声に包まれながら消えていった。