「話し合いの前にいいか?」
「まだ何かあるのか?」
「いや、俺はお前のクラス全員紹介されてない」
「ああ、あの残りの5人か?」
「そうだ」
「お前ら、自己紹介しろー」
サンディは、まだ自己紹介していない生徒達に目をやった。
5人は桜野学園指定の制服を着ている。
「私ら? でも縁先生は私らをよくは思わないよ」
「え? 何で?」
「私らは、金欲しさに神の封印を解く依頼を受けたからさ」
「……ふむ」
縁は赤い髪の女子生徒と目を合わせた後、他の4人を見た。
「赤髪の君の……難病の父を救うために、皆で協力したんだろ?」
言葉に迷いが無く、見透かした様に言い放った。
「俺は縁を司る神、縁を大切にする者の味方だ、サンディ、この子達のその後はどうなったんだ?」
「封印を解いた後か? そのアカネ以外は生徒じゃなかったんだが、生徒にした」
「って事は後始末はバッチリか」
「ああ、まあ封印解かれた神が話が通じる奴でな」
「ほう?」
「何でも昔は種族問わず、子供に害をなす親を殺してまわったとか」
「ふむ」
「で、封印されたらしい、本人曰く、一度封印された神がデカい顔は出来ないと言ってた」
「依頼した奴はとんだ誤算か、どうせ大した理由も無く封印解いたんだろ」
「ああ、そいつはその神に殺された」
「その神の気持ちは分かるな」
「って、話がそれてるな、私の生徒達の自己紹介だよ」
「だな」
「ほい、アカネから順番に」
「
「縁先生、わちきは
「よろしく、久城さん、修士さん」
赤い髪のアカネとメガネをクイッとする利発。
「次は俺らだな、俺はクラッシュ・
「僕は
「拙者は
「よろしくな、豪傑君、工学院君、因幡君」
名前通りの筋肉質の豪傑。
左腕に小型パソコン、耳や目にメカメカしいデバイスを装備している兵機。
縁の様にうさ耳に、鍵のマークが描かれている帽子をかぶっている因幡。
「なあサンディ、合宿って職業体験はありなのか?」
「ああ、天津姉妹と九十九は、それぞれ職業体験のレポートを出してるな、どうした?」
「この5人にも、それをした方がいいなとおもってな」
「どうしてだ?」
「形だけでも更生しましたって、世間に向けてアピールしないとな、後々面倒くさい、実体験だ」
「……なるほどな、確かに」
「要望さえ出してくれれば、大体は紹介出来ると思う」
「お前すげーな」
「縁な神だからな」
「って、いつまでその姿なんだ?」
「おっと失礼」
うさ耳カチューシャを付けて、何時ものジャージ姿なる。
「班分けかるか、職業体験と、縁に教えてもらいたい奴と、スファーリア先生にな」
「え? 俺が教えるん?」
「いや、お前先生だろ、そして神だからこそ教えれる事もあるだろ」
「まあ確かに……いや、俺作業量おおくね? 職業体験の先生探しに指導だろ?」
「お前が自分で言ったかだろ? んじゃ、私の所に職業体験な~ほれ、お前ら移動しろ」
生徒達は移動を開始した。
縁の近くには、一本槍、アカネ、ダエワ、アポロニア、ツレ。
スファーリアの所には、絆、未来、ファリレント。
サンディに、天津姉妹、豪傑、兵機、因幡、九十九、修士が集まった。