連載中·2024年11月21日 18:00
108,360文字
あらすじ詳細
『異世界ボクシング浪漫』
ウェルター級(およそ66・68キログラム)プロボクサー飛田義人(とびた よしと)はバイト中、道路へ飛び出した子どもをトラックから救い、代償として両手を失った。
しかし彼はボクサー生命を絶たれたことを嘆かない。「やりたいことやりきる」という約束を守れなくなったことばかりを悔やむのだ。
彼の病室へ見舞いに訪れたバイト先の元先輩、佐藤花子(さとう はなこ)はある期待を胸に切り出してしまう。
面倒な約束を押しつけられる上、試練に挑まなければならないが、受け継げる両手があるとしたらどうするかと。
即答で試練を受けると返した義人へ自分が魔術師だと明かした花子は、現実世界と異世界との狭間へ導く。そこは異世界にて「王者」と呼ばれていた男が遺した両手を保存するため作られた空間であり、数百年もの間、ただ一匹で両手を守り続けてきた魔獣(黒犬)がいる、言わば墓所だった。
これまで多くの挑戦者を退けてきた魔獣と対決し、勝たなければ両手は得られない。
こうして義人は暫定的に繋がれた両手をもって魔獣と闘い、なんとか勝ちを認めさせることに成功した。
晴れて王者の手の正当後継者となった義人は、初代王者が遂行できなかった約束を果たすため、そして自分が大切な人と交わした約束を守りぬくため、花子と犬を供連れ異世界へと向かう。閉じる
新着更新:33.交差2024年11月21日 18:00