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08月09日12:41


目の横に涙を伝わせて時折魘されている寝顔を見つめる。

下流階級のゴミ収集を終わらせた夜。どんな夢を見ているのかなんて想像に容易い。

震えだした藤の背中を軽く摩り、せめて夢の中だけでも苦しまずに済むようにと祈りを込めた。











第5話『迷い』







何かを耐えるように震えていた藤の背中。

それを摩り始めて数分後、落ち着いた寝息に変わり穏やかな胸の動きへと変化した。



少しほっとするのと同時にまた頭の中











をよぎるのは、これからどうすればこの兄弟を救えるのかということ。

あの女からされた話が本当なら、確かに下流階級を変えられる1歩にはなる