玻璃流への手紙 ①家鴨乃尾羽(桜塚桃生椿雪梅田)文芸・その他·雑文・エッセイ2024年10月01日公開日598文字完結昔は四季の移ろいが素敵だったね。
第1話

前略


おはよう、玻璃流。

今日は想い出ばなしをするね。

まだ日本が美しい四季で彩られてた私の大切な想い出。

春はお花見。むかしは団子派だったけど、未生流の某さんと某家元に殺されかけてて、今は、描いてみたく一生懸命淡いソメイヨシノの花の輪郭を頭に記憶しようとしてた努力もぱー。嗚呼、私、今で言うとこの異世界ファンタジーの少女少年漫画家になりたかったのにな(泣) オリジナルも二次創作もバリバリに描きたかったのに。

四歳の時からの願望なんだよ。責任者責任とれよ。

だから、ひらひら舞いながらアスファルトの道にダンスする花びらや、花絨毯とかも大好きになっちゃうなっちゃう私、瑠璃波なのだ。

でもね、トモダチの仕事をテレビで見てたら、サクラは若芽があかさんで花は死骸なんだって。私、よく生け花が苦手で生花が好きって言ってるけど、死んだのをはしゃいでるか、ばらばら殺花して、誇ってるだけだから、同類なのかな?

とか、最近想うんダ。秋の紅葉も同じ。首すじが痛くなるまで赤い紅葉を見てるのも楽しいけど、砂利に舞い落ちたての赤や黄色は、本当に芸術的なんだ。雀がすずなりになる稲穂(もうじき新米の季節にゃ)に似たすすきも金色にたなびいていて、雀のハーモニーがきもきも良すぎだったな。もうじき、そんな季節になるのかな?オゾンホールが大っきすぎてホントやだやだ。今回はそんなとこ。

じゃあ、またね。またお頼りするね。


草々


24.10.01.瑠璃波