所属長曰く、俺は疲れているらしい。過重労働状態であると。
就業規則を読み上げられ、根拠を示される。
「……拠って、休暇を命じます。後の事は心配しないでいいから。それじゃあ」
対話を打ち切る合図に、目線を外される。
暗に退室を促されているわけだが、しかしこれ以上異議を申し立てても無駄だろう。
ここまでか。溜息を噛み潰して、俺は踵を返した。