運命の日が来た。
この十年間、全てを今日という日のために準備をしてきた。そう思うと、手と足が震えてきてしまう。
緊張して震えているのか、それとも
何も未来が変わっていなければ、同じ時間同じ場所で過去の俺たちが殺されてしまうのだろう。
ステラの凶刃を防げなければ四人が死ぬ。逆に
だから、俺は
◇ ◇ ◇
有紀奈と先生と共に
先生に俺たちの事情を説明して、
本来であれば常人を遥かに超える速度で遠距離から急接近してくるステラを正確に
ステラにとって先生の
『ある美漢』の世界であっても、有紀奈も先生も四人が殺されることに関してはデメリットのほうが多かったはずだ。それでいて介入が遅れたのは、恐らく過去の有紀奈と先生はもっと離れた場所にいたのだろう。
なぜ二人がこの場所にいたのかは今となってはわからない。きっと俺たちが出かけるたびに四人の行動を見て面白がっていたのかもしれないな。
だが、この『恨み感』世界では俺という
「……よし! 掴めた! 高速で移動しとるが一本奥の裏道に進んでおるようじゃ!」
先生がステラの位置を特定したようだった。
「……やはりそこか」
十年前――俺が死にかけた場所と同じ場所だった。ここまで未来は変わっていない!
さぁ、その時だ……!