ずっと国を出たいと思っていた。
先進国でなくてもいいから、せめて仕事のあるところ。
ある日、砂浜を歩いていると、空き瓶を見つけた。
中に何か入っている。手紙のようだった。
外国からのボトルメッセージか?
一読して国を出る気が失せた。
我が祖国に対する恨みつらみが、びっしり書かれていたからだ。