しのぎで下手をうって、けじめをつける羽目になった。
「カチカチ山と舌切り雀、どちらかを選べ」
そう兄貴に言われたので、死に物狂いで考えた。
火だるまになるのも、舌を抜かれるのもゴメンだ。
とっさの判断で、「かぐや姫がいい」と言った。
「おら、月に帰りやがれ」兄貴は俺を屋上から投げ飛ばした。