幼い娘は舌足らずだ。
アイドルの名前をキチンと言えず、
「アミュミュ」としか聞こえない。
「アミュミュ、かわいい」
「アミュミュ、ヤサイ好き」
「アミュミュ、お手て かまないで」
おかしいと思って振り向くと、
テレビ番組を観ている娘の横に奇妙なものが横たわっていた。
巨大なイモムシそっくりだった。